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[271] 「白堊歌会RURU」2022(令和4年)10月作品 投稿:白堊歌会RURU 2022年10月10日(月) 15時
白堊歌会RURU2022年10月


低空の
スーパームーン
赤み帯び
間近に見える
明日は盆入り
          吉田美雅子

プログラム直してメモリ増やさずやっと稼働させたが
「メモリ不足のエラーなら即増設が合理的でしょ。
昭和の発想のままですね、先輩!」
なるほど別なことに時間と頭を使うべきか
古いスキルも人も消えゆく、おらに変われる余地あるべか
          村谷 尚

ドックに
繋留されて
のぞき込む
わが身の
深海
          田川宏朗

百日紅
お宅の方のが
紅いねと
口惜しそうなる
隣家の紳士
          はま栗

海外ニュースが流す
ウクライナへ侵攻した
プーチンを讃えるウラーッの鬨の声
もう「ウラー 一高!」は
唱和できない!
          山田武秋

今日は秋晴れ
久々に外干し
北上川は
穏やかに
流れる
          青山すみれ

テレビを見ていて
故郷の名前を聞くと
パッと反応
心に刻まれた故郷は
私の中で生きている
          伊奈 裕

オーハヨーゴザイマウス ニューヨーク
キュンデス! ショウヘイ オオタニ
サンシン! ドコカニイッテ ハヲミガク
イワテノ タカラ
イツモ ゲンキヲ アリガトー
          だいてんち

浄土ヶ浜に
雨が降る
赤とんぼもふらふらと
屋根の下に逃げていく
遠くにけむる釜石観音
          瀧津泉

[270] 白堊五行歌会RURU八月作品 投稿:白堊歌会RURU 2022年 8月10日(水) 12時

総武線にて
スカイツリーに
沈む日の
重なる瞬間
息呑みて見る
          吉田美雅子

恵まれた
二世三世
政治家と
レールを外れた
無敵の人か
          村谷 尚

実験動物のサルが
最初の感染例
だからサル痘 って
サルに
失礼だろ?
          田川宏朗

いかが?と聞きながら
顔色や声の様子をみる
十五分の
面会
あっという間だ
          青山すみれ

コロナ禍の中
二年で二回目の入院
もっとも安全な避難所で
大波を
やりすごす
          山田武秋

団地の窓から
孫の到着を今か今かと
待っていた祖父母
花火や好きなお菓子を
いっぱい買って
          伊奈 裕

各局の天気予報を探す
どこかで
明日の所沢は雨だ と
言ってくれないか
夏空は広がらなくてヨロシイ
          はま栗

熱射のなかで 苦しげに
からだじゅうを 掻いている
渋谷の駅頭に
どこから来たのか この犬は
日陰に入る 知恵もなく
瀧津泉

誕生日プレゼントは
「電動自転車希望」
と、大声でほざく孫
まだ高校生
もう新成人     
ろろちち

真夏の宵の散歩道
さざめく蝉時雨
見上げる空に沸き立つ雲が
ひんやり息を吹きかける
汗ばむ顔に心地よい
         だいてんち

○次回締切は、9月30日です。

[269] 白堊五行歌会RURU六月作品 投稿:白堊歌会RURU 2022年 8月10日(水) 8時

三月の
浜辺に群れて
百合鷗
すでに夏羽
頭のくろし
           吉田美雅子

英語のIT用語 instance
日本では インスタンス
中国では 征実
おらは インスタンス = new クラス名
カナに意味(実体)がない。明治の漢語翻訳人今やなく中国圧勝
           村谷 尚

山影を
逆さに映す田面には
迷い蛍が二つ三つ
ルミネッセンスの
またたきに魅入る
           だいてんち

春バラも
若葉も
通学帽子も
ビタミンカラー
もう少し歩こうか
           田川宏朗


ヤッター
スポーツ音痴の
70過ぎの婆ぁばにまで
思わず歓声をあげさせる
大谷選手、ホームランの威力
           ろろちち

医師や看護師さんの
言い方ひとつで
患者の気持ちが揺れる
優しく励まされることが
いちばんの治療薬
           伊奈 裕

バスを降りると 実家が見える
両親 姉妹 猫2匹
いろいろといたのだけれど
今は 老けた姉と子犬
縁側でくつろぐ
           瀧津泉

スーパーに
見覚えある犬つながれて
隣家の紳士が
イカ天一つ
レジで贖う
          はま栗

普通郵便物を
木曜日に投函すると
届くのは翌週の火曜日
今は郵便は遅いからと
FAXで返信が来る
          青山すみれ

「あの世」では
命日が誕生日
毎年五月二十九日
母は大好きだった与謝野晶子と一緒に
お誕生会を楽しんでいる
          山田武秋

〇次回の締め切りは7月31日です

[268] 掲示板投稿のバグ修正について 投稿:事務局)藤井 則夫 2022年 7月14日(木) 8時
大変申し訳ございません。
新規投稿時に、全体のコード系をUTF-8にしてしまうバグがあったようです。
掲示板データはShift-JISに統一していますので、修正しました。
この投稿後は大丈夫ですので、よろしくお願いいたします。

[266] 掲示板エクスポートについて 投稿:白堊歌会 星 邦彦 2022年 5月11日(水) 8時
在京白堊会事務局殿
掲示板の移植は問題ありません。
つきましては、在京白堊会専用として使用できますか。

[265] 白堊五行歌会RURU四月作品 投稿:白堊歌会RURU 2022年 4月14日(木) 9時

平和で豊かな日本しか知らないのに、式辞では
「(ウクライナ戦)国際情勢が変わりました。日本も変わるでしょう。」と
卒業生よ(受け身で流し)簡単に言い切ってよいのか
父達は昔、国会に反戦デモをかけたが実らず
もしもの時、先兵は君たちぞ。命張りてこの国を、世界の平和を守るのか
          村谷 尚

どんなにか寒く
怖いだろう…
はるかな
貴方たちを引き寄せる
警報の闇
          田川宏朗

●なまじ覚えのある方言に
●つい、声出しで二度三度
●確かめつつ、また戻り
●中々読み進めない
●浅田次郎の「母の待つ里」
          ろろちち

雪代の
傍らに佇む
座禅草
世の騒乱を
鎮めるがごとし
          だいてんち

桜の下で
さけぶ 老女
みんな 見ないふり 聞かないふり
我が愛犬も トットットッ
花びらをふんで 素通り
          瀧津泉

今年の冬は
膝が痛くないです
「鈍くなったんだよ」
とかかりつけ医
医院で大笑いした八四歳
          青山すみれ

痛くない!熱も出ない!
コロナワクチンの
3回目接種
本当に注射したの?
と、フェイクを疑う
          山田武秋

しょりしょりと
軽やかなる音のして
仔犬のモコは
新しき障子を
齧っていたり
          はま栗

孫たちからの
誕生日メッセージ
「長生きしてね」
嬉しいがちょっと淋しい
いつの間にかこんな歳
          伊奈 裕

〇次回の締め切りは5月31日です

[264] 掲示板をバックアップしました 投稿:事務局 2022年 4月 6日(水)20時
teacup 殿の撤退予告を受け、在京白堊関連の掲示板8個を
事務局で自動変換により、取り込んでみました。
https://mori1-mp.main.jp/clipbbs/clipbbs.cgi?log=9324

既に取り組みを始めたわけでなく、自動変換のものを使う
ことを候補にする掲示板管理者は、事務局に一報ください。
なお、試用した複数の掲示板の利用者から、共通のご質問
が出た場合のご回答の情報は、5月14日の総会の場でも
共有させていただきたいと考えています。

在京白堊会 事務局

[263] 白堊五行歌会RURU二月作品 投稿:白堊歌会RURU 2022年 2月 7日(月)18時


寒風ひゅうひゅう散歩道
川辺に並んだ水仙花
垣根に寄り添う福寿草
見上げる枝の梅ふふみ
春の兆しはそこここに
          だいてんち

リア充の
知己のネットは
別世界!
せめてとイチゴを
買いて子にやる
          村谷尚

愁い
寂しさ
雪にあずけて
関東平野は
青天井
          田川宏朗

老いること
歳を重ねるたびに
ちがった人生の味を
堪能でき
感動の旅は続く
          伊奈

朝、蒼天にスックと浮かぶ富士
夕、夕陽を背に影絵と化す富士
今日もまたシャッターを押してしまう
仕上がりは昨日と寸分違わぬ景色と
分かっているのに…
          ろろちち

「土曜日に行った ビュッフェ」
「その前に行った 寿司屋」
息子がラインで送ってくるphoto
おいしそうだね〜と返すけど
それより君の顔が見たいな
          瀧津泉

できることは減っても
日々やることは増え
一日二十四時間では
とても足りない
病後の日々
             山田武秋

俳優の名前が
なかなか出てこない
ほら、あのCMに出ていた人よとか
去年の大河ドラマに出てたじゃん、と
連想ゲームの毎日
             青山すみれ

ひと茎の
ブロッコリーに狂喜する
仔犬を見れば
人の美食の
罪深きを思う
             はま栗

次回は2022年4月です。




[262] 白堊歌会RURU 2021年11月作品 投稿:白堊歌会RURU 2021年11月 8日(月)15時
星が冴える
夜坐禅
シュッ、シュッと
衣擦れの音
背筋が伸びる
青山すみれ


できなくなったことの数々
たとえば飲み会
走って逃げること
病気になって
君子危うきに近寄らずを知る
山田武秋
※病気になって、変わったことといえば、コーヒー党から紅茶党になったこと。
食べ物から消えたメニューもたくさんあります。そして以前はできても、できなくなった
こともあります。それが走ることと、飲み会にでること。いまやすっかり聖人君子(?)の暮らしです。


辻ひとつ
違(たが)えれば
あらたな景色が
あらたな
出会いが
田川宏朗


先達曰く、強権者の勢力は遍く行きわたり、時代閉塞を生む
それは、若者達を囲繞する空気を滞らせ、理想喪失の悲しむべき状態になる
一世紀後、古きしがらみを超え、眦を決して我が道を歩むと宣言したカップルがいる
日本を飛び出し、様々な批判を超えて超人的なプレーをする若者がいる
然り・・・ 時代に没入しては、時代を批評することができない


落ち葉がさわさわ降り積もる
秋深くなれども
蝉の穴
黒々と
ふさがらず
はま栗


ネタ切れで
墓穴掘るのみ
他社LINE
開店休業!
業界哀し
村谷 尚
※仕事で新着案内のメルマガを担当。が、今や、LINEやtwitterの公式アカウントを
教科書のライバル会社も取得し、SNSでの発信が流行です。しかし、小中教科書会社は、
光村や日文だけまめに発信更新し続けておりますが、他社は、さぼって、数週間、数か月、
発信や更新がないのがざら。仏作って魂入れず?移行期で直に変わるのでしょうか?


4年4ヶ月
東京の病院に通い続け
本日、めでたく卒業
嬉しいやら淋しいやら
馴染んだ町にもお別れ
伊奈 裕


コロナがおさまったら 会おうね
何回も 約束
一度も 果たさず
ぜい肉が
体ばかりか 心にも
瀧津泉


十月二日
父母の忌日は
同じにて
庭に芝桜
返り花咲く
吉田美雅子


2週間ぶりの草加12階
震度5強に負けたらしい我が家
小ぶりの整理箪笥が
誰もいない和室に倒れていた
あぁ、留守で良かった
ろろちち

次回は2022年2月

[261] 「白堊歌会RURU」9月作品 投稿:白堊歌会RURU 2021年 9月 5日(日)16時


「白堊歌会RURU」 2021(令和3年)9月作品
  ※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

日盛りの中
ブルーインパルスを
待つ人の
スマホの林を
縫いゆくチョウチョ
       はま栗


よりクリアに
より大らかに
より倹(つま)しく
三度目が
あるのなら
       田川宏朗


期待した会社での
モデルナワクチン接種も
ひと月遅れ、四十代以上のみ
自分で自分を守れと総務より指示
わからん!残念な日本ってこれ?
      村谷 尚


強行実施のオリンピック
暗いトンネルの中の
希望の光か、人類の災難か
心は重い それでも
テレビで熱く応援
      伊奈 裕


父母の墓に
参りたる日の
夜の庭
百日紅の
散るを見てをり
      吉田美雅子


我より年若の
従兄弟の訃報
こんな日は
空よ、山よ、地よ
共に泣いておくれ
      ろろちち


今日も また
暗闇の中で
探している
現から夢へと行ける
秘密の扉を
       瀧津泉


夕焼けに染まる
雲を見上げながらの
散歩と体操
毎日変わる
大空のドラマを楽しむ
       青山すみれ


予定が
キャンセルになり
コロナ禍中の
午後の
まどろみ
        山田武秋


満州開拓民の置き去り
沖縄戦の島民集団自決
入院拒否感染者の自宅死
この国の国民に対する冷酷さは
今も変わらない
       だいてんち


*次回は11月

[260] 白堊歌会RURU6月作品 投稿:白堊歌会RURU 2021年 6月 4日(金)18時


作品について

[258] 「白堊歌会RURU」6月作品 投稿:白堊歌会RURU 2021年 6月 4日(金)14時


「白堊歌会RURU」 2021(令和3年)6月作品
※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

近頃は
大谷選手の
ホームラン
だけが気晴らし
雄星も続け!
        村谷 尚


時代超え
後楽橋に
見る艀
ごみを積み込み
神田川ゆく
        吉田美雅子


ベランダスクワット
テンションアップの
その訳は
雲間からこぼれた夕日が
私にスポットライトを当てるから
        ろろちち


ポストコロナ時代が
否が応でも
見えてくるステイホーム生活
が、残念ながら
そこに私の活躍の場はない
          山田武秋


野花が賑やかな散歩道
薫風が運ぶウグイスのさえずり
耳をすますとまた一声
季節は移ろい
自然の営みは変わらない
         だいてんち


まりつきで
一緒に遊んだ
幼なじみが
入院
早く元気になあれ
         青山すみれ


「あるものでチャチャッと」の私
計量カップにスプーン
選びぬいたレシピ
1週間前から準備
「料理は理科実験」の夫
         瀧津泉


天に向かい
気高く咲く
彩り豊かなルピナス
癒やされ幸せな気分
久しぶりの散歩
         伊奈 裕


出来そこないと
放り投げて五年
いい加減にしろよ!
歌が私を
はりとばす
           田川宏朗


さぁやっと寝られる
片付けも済んだしストレッチもした
ラジオをつけ
抱き枕に埋もれて
読み古しの本を広げよう
           はま栗


*次回は9月

[245] 今の子供達 投稿:裸坊達 2021年 4月 7日(水)18時


山田武秋さんへ

大人が愚かに見える今の子供時代
マスクさせて、ステイホームさせて、自粛させて
一体コロナはどこにいる
コロナはテレビの中の仮想現実
回り見渡しても誰も感染者なんていやしない
6000人に1人程度はいるとか言われているが
PCR検査すればいくらでも見つかるとか言われるが
誰かコロナのウィルスを見せて見ろ
大人たちは裸の大様か?

[243] 「白堊歌会RURU」4月作品 投稿:白堊歌会RURU 2021年 4月 5日(月)14時


「白堊歌会RURU」 2021(令和3年)4月作品
※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

天災
紛争
パンデミック
未来はバラ色
だったはず
       田川宏朗


シャッターの
下ろされしままの
店多き
秋葉原ゆく
コロナ二年目
         吉田美雅子


今夜は満月だから
みんなやってきた
夜桜見物にやってきた
おぼろ月を橋の上に引きとめて
犬も人も眺める
        はま栗


洗顔後の肌
シワの一本一本が
殊更に溝の深さを誇示して
我も我もと
化粧水を求めて来る
ろろちち


OSの
UPの都度に
プログラム
修正必須か
仕組まれし罠
村谷 尚


いつも愛している
時には意見の違いや諍いがあっても
愛は続く
価値観が同じだから
気持ちは離れない
だいてんち


長いこと働いてくれて ありがとう
今日は 退職 おめでとう
38年間 幸せでした
また 二人になりましたね
これからは 週2回夕食当番お願いしますね
      瀧津泉


1秒先は
わからない
この瞬間を
ていねいに
生きる
          青山すみれ


愛する故郷は
新幹線であっという間
いつも心を潤してくれる
今私が住んでいる町も
息子たちには大切な故郷
 伊奈 裕


大人が
まぶしく見えた
少年時代
病を得てもらった新しい身体は
まだまだ成長途上
       山田武秋

*次回は6月

[232] 「白堊歌会RURU」2月作品 投稿:白堊歌会RURU 2021年 2月 6日(土)21時


「白堊歌会RURU」 2021(令和3年)2月作品
※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

死ぬまでは
生きるしかなく
やすらぎの
在宅勤務の
我《われ》サボリーマン
      村谷 尚

ことしは
曙光が
みえるのか
闇にまどう
ホモ・サピエンス
      田川宏朗

体温の上下に一喜一憂
平熱に戻り気づく
「平」の漢字の素晴らしさ
平熱、平凡、平穏・・・
冬の青空の美しいこと
      伊奈 裕

住む街に
ステーションワーク
設置され
社会の加速に
戸惑う吾か
      吉田美雅子

うす青く
幾重にも霞む
山々の
ひときわ高く
雪まとう富士
      ろろちち

春風に
向かって走る もんた
大きな耳を なびかせて
「おそいぞ」と
わたしを振り返る
      瀧津泉

水回りが凍り
ボイラーが壊れ
雨樋も壊れた
いまや雪は
ロマンティックでなくなった
      青山すみれ

青空の
エキスを集め
点滴し
宙の子に
なる
      山田武秋

カタバミの叢はキャノピーのように盛り上がり
イヌタデの花は茎まで紅い
早咲きの蔓日々草に
「つるさん、きれいだよ」
と、声をかける
      はま栗

水仙月の北国は
雪婆んごと手下が雪嵐をまき起こし
天地を青白色に埋め尽くす
夜の雲間を見上げると
冬の星座の冷たい光
      だいてんち

*次回は9月


[227] 「白堊歌会RURU」11月作品 投稿:白堊歌会RURU 2020年11月 7日(土)12時


「白堊歌会RURU」 2020(令和2年)11月作品
※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

夕焼け雲に沿うように
飛行機がゆったりと旋回し
コロナと熱中症の夏は
いつの間にか
秋へと変わったらしい
        ろろちち


目を閉じると浮かぶ
秋葉原のふれあい橋
夢中で歌を詠み
皆が燃えていた
あの頃、私も若かった
        伊奈 裕


十月に
咲きそろひたる
彼岸花
雨なき酷暑
凌ぎ赤冴ゆ
        吉田美雅子


黄葉ふりつむ静かな日々
遙かなる職員室
飛び交う若い先生方の会話が分からなかった
ホットサーティワンドルチェ
ダッフィー&ステラルー何ちゃら
          はま栗


コロナウィルスは
連れてくるだろう
ソーシャルディスタンスを
跳び越えてくる
うたびとを
         田川宏朗


私を
「きいちゃん」とよんでくれた父と母
今は亡く
「そうは言っても お義母さま」と
のし歩く 嫁がいる
         瀧津泉


I WANT YOUR LOVE
花金の

フェロモン
懐かしき女《ひと》あり
        村谷 尚


Once in a blue moon
ハローウィンの夜はブルームーン
天空より
地上の魑魅魍魎を
やさしく見守っていた
         だいてんち

*次回は2月

[225] 「白堊歌会RURU」9月作品 投稿:白堊歌会RURU 2020年 9月 5日(土)12時


「白堊歌会RURU」 2020(令和2年)9月作品
※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

ノーマスクは
契りなのか
部活Tシャツたちが
盛りあがる
駐車場
        田川宏朗


また鯉の
屍が浮かぶ
石神井川!
最後に見しか
ヘドロと青空
村谷 尚


夜の観覧車
月の光に包まれる
夢のように過ぎていった
時間を思い
無言になる友と私
        瀧津泉


今朝もまた
見える筈のない朝陽が
向かいのビルの窓に反射して
熟睡できなかった不満を
いっとき相殺してくれる
        ろろちち


容赦なき
複合災害
窓を打つ
強き風雨に
たびたび目覚む
        吉田美雅子


お盆の前は
あちこちで
ウーウー グァーグァー
草刈機の音で
にぎやかになる
         青山すみれ


訪う家族もなく
静かな盆の夜
ペルセウス座流星群に
願かける
隣人の蜜できる
         山田武秋


片付けに追われ
今日もランチは
山田うどん
埼玉のソウルフードとは
いうけれど
       はま栗


心許ないリーダー
自己保身の医療官僚
市民に寄り添わない保健システム
官尊民卑の国では
自分の身は自分で守るしかない
          だいてんち


情熱をかけて
活躍していた
若き日の自分
鮮明に甦った記憶
あのとき私は主人公
伊奈 裕


*次回は11月

[202] 田川さん、白堊歌会へようこそ 投稿:山田武秋 2019年11月26日(火)21時

田川さん、ご無沙汰しております。本誌でお元気でご活躍の様子は拝見しております。
そういえば、五行会の全国大会が盛岡で開催されたのですね。きれいな岩手山も顔を出し、
よかったですね。
盛岡市は、岩手山が見える日と見えない日で価値がぜんぜん違います。岩手山が見えなければ
啄木が不在のような、腑抜けた街になってしまいます。

よろしければ、これからも時々きて、歌を置き、刺激していただければ助かります。
私自身は、啄木関係の出版と研究および普及活動で、啄木漬の日々をすごしております。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

便利なつもりの
ネット通販
日がな荷物を待って
外出もままならず
一日を棒に振る



[201] 盛岡を初めて訪れました 投稿:田川宏朗 2019年11月25日(月)10時

こんにちは 東京の白堊五行歌会にお邪魔させて頂きました田川宏朗と申します。
その折は大変お世話になりました。秋葉原の和泉橋区民間近くを通るたび、なつかしく思い出されます。
今月10日,11日に、五行歌の会の全国大会がホテルメトロポリタン盛岡で開催されました。
盛岡に近づくと山頂に新雪を戴いた岩手山が車窓から望めました。

シックな容姿
代赭色のスーツ
白銀のベレー帽に キュン☆
はじめまして
岩手山

白堊同窓会をはじめ盛岡の方々が岩手山を大切におもう心情に共感できた瞬間でした。
お邪魔しました。

[200] 2019年11月 投稿:村谷@S54年卒 2019年11月24日(日)08時


軒先にホタルブクロのありし家、更地になりてタデのみ寂し

天罰か石神井川に都鳥なかなか来ないよ苛立つ霜月

しじみ蝶、インディアンサマーに集いては良い知らせなのかフワフワ談笑

落ちだしたかりんの果実の熟れ酒を舐めるはネズミかカラスあたりか


[199] 「白堊歌会RURU」11月作品 投稿:白堊歌会RURU 2019年11月 9日(土)22時


「白堊歌会RURU」 2019 (令和元年)11月作品
※感想をこの掲示板にご投稿頂ければ幸いです。

かえり花
アガパンサスの
薄青を
暮秋に拝める
うれしさかな
        村谷 尚


迷ふれど
母の看取りに
サインする
おぼろに見える
十五夜の月
        吉田美雅子


「聞いてない」
「言ったけど」
が増えてくる
秋も深まり
70代
       青山すみれ


走るほどに
沿道の木立が
紅くなっていく
東北道を
北へ向かう旅
        山田武秋


爛漫に咲いたくちなしの
最後の一輪を観ていたら
通りすがりの若夫婦が
「こんにちは」とあいさつ
花の効用か
伊奈 裕


400年前
幾千の魂が天に昇った
西首塚 東首塚
関ヶ原町
陣跡にふくらむ武者幟
         瀧津泉


9月25日、精密検査の朝
昨日までの
あの勢いの入道雲が姿を消し
空の果てまで続く
なんと爽やかないわし雲よ
       ろろちち


決勝の朝
岐阜にゆく
応援バスの出発待ちて
吹部チア部の
生徒ら華やぐ
        はま栗


燃える情熱と湧き上がる歓声
みなぎる力にほとばしる汗
国や民族を超えたスクラムから
楕円のボールが
勝利と喜びを送リ出す
         だいてんち

*次回は2月

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